学問のすすめ(明治時代)ー歴史で中学生が知っておきたい作品


学問のすすめ

学問のすすめ

 

がくもんのすすめ

明治時代

福沢諭吉

 

教科書では、人間の平等主義をわかりやすい表現で説き、当時の青年に大きな影響を与えたとあります。

 

学問のすすめ』は、福沢諭吉の書いた啓蒙書で、1872~76年に17編刊行され、大ベストセラーとなりました。

最終的には300万部以上売れたと言われ、今より人口が少なかったことを考えると、異例の数字になります。

 

初編は冒頭の「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」という言葉が有名です。

2編では、学問の目的、平等、圧政から逃れるためには、学問を志すことが必要だと述べられています。

3編では、個人の独立、4編では、実例を示すこと、5編では、読書の重要性と学問は実学であることが述べられています。

6編では、法の尊さ、7編では、国民の義務、8編では、他人の権利を妨げなければ自由であることが述べられています。

9編、10編では、後世に伝えること、11編では、責任を果たすことが述べられています。

12編では、自己満足しないことが述べられています。

13編では、幸不幸などは本人が選んだ結果であること、14編では、記録をつけることが述べられています。

15編では、選択する力を持つこと、16編では、判断力を持つことが述べられています。

17編では人望を求めることが述べられています。

 

福沢諭吉は、蘭医・緒方洪庵(こうあん)の適塾で学び、最年少の22歳で塾頭になっています。

アメリカ・ヨーロッパへ行き、その文化を日本に持ち込みました。中央銀行の考えも諭吉が持ち込んだものです。

1868年には、江戸に開いていた蘭学塾を慶応義塾と命名、これが今の慶応義塾大学になります。

1885年には、アジア側ではなく欧米列強側に立ち、同様に東アジア分割に加わるべきであるという「脱亜論」を発表します。

『学問のすすめ』以外にも、『西洋事情』『文明論之概略』などもベストセラーとなっています。

幕末のドラマにはあまり出てきませんが、勝海舟、吉田松陰、高杉晋作、坂本龍馬などと同時代を生きた人物です。

 

 

※教科書とは、東京書籍発行の「新しい社会」を指します。

 

 

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プロフィール

管理者:DN

愛知県豊橋市三本木町の某個別指導塾・塾長です。

愛知県田原市生まれ、豊橋市育ち。

文学部史学科卒のため、歴史ネタが多くなります。

主に小中学生に指導もしています。

東三河の方で、教室に興味のある方はこちらのお問い合わせフォームより、お問い合わせください。塾ではない形で指導を希望される方も、一度ご相談ください。あなたから新しい指導の形が見つかるかもしれません。

 

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