風土記(奈良時代)ー歴史で中学生が知っておきたい作品


風土記

風土記

 

ふどき

奈良時代

元明天皇

 

教科書では、地方の国ごとに、自然、産物、伝説などをまとめたものとして紹介されています。

 

『風土記』とは地方の歴史を書いた地誌の総称なので、教科書で習う風土記は『古風土記』ともいいます。

徳川家康が将軍になるまでの徳川の歴史を書いた、『三河後風土記』などもあります。

 

『風土記』各地域の事情を知るために、元明天皇(げんめいてんのう)が命じて作られました。

元明天皇は中学の教科書では習いませんが、女性の天皇で、天智天皇の娘です。

平城京遷都(せんと)、和同開珎(わどうかいちん・わどうかいほう)発行を行った人物です。

ちなみに『古事記』が出来上がったのも、元明天皇のときで、『風土記』の作成はその翌年に命じています。

「風土」とは、土地の気候や特徴のことで、その土地の起源や伝承、特産品などが書かれています。

その土地の有力者が作ったものなので、重要な資料とされています。

 

全ての地域のものが存在したようですが、現在当時のまま残っているのは、『出雲風土記(いずもふどき)』のみです。

ただしそれも現物ではなく、写本です。いくつか存在しますが、1597年に細川幽斎が写本させたものが一番古いようです。

他に播磨(はりま)、肥前(ひぜん)、常陸(ひたち)、豊後(ぶんご)のものがありますが、これらも原本ではありません。

この5つをまとめて五風土記といいます。その他には書物の中に引用されて、一部伝わっているものがあります。

丹後(たんご)の風土記には、浦島太郎の原型となる話が載っています。

 

『出雲風土記』には、『古事記』や『日本書紀』とは異なったり、記されていない神話も載っています。

神が海の向こうの土地を切り分けて網で引き寄せ、出雲に結び付けたという「国引き神話」が有名です。

これら『出雲風土記』特有の神話を、一般に「出雲神話」と呼びます。

 

 

歴史で中学生が知っておきたい作品一覧

 

スポンサーリンク

 

 

 

スポンサーリンク








プロフィール

管理者:DN

愛知県豊橋市三本木町の某個別指導塾・塾長です。

愛知県田原市生まれ、豊橋市育ち。

文学部史学科卒のため、歴史ネタが多くなります。

主に小中学生に指導もしています。

東三河の方で、教室に興味のある方はこちらのお問い合わせフォームより、お問い合わせください。塾ではない形で指導を希望される方も、一度ご相談ください。あなたから新しい指導の形が見つかるかもしれません。

 

友だち追加