カテゴリー: 知っておきたい能・狂言・歌舞伎
中学生が知っておきたい「狂言」
中学生が知っておきたい「狂言」
きょうげん
狂言とは、能の合間に演じられた民衆の生活や感情を表現したものです。
よって能と狂言は共通点も多く、狂言も能の舞台を使います。能楽(のうがく)とは能と狂言の総称になります。
能と共にユネスコの「無形文化遺産」に登録されています。
能との違いは、基本的に狂言は能のような面を用いず、素顔で演じます。
ただし、一部「狂言面」という木彫りの面を使う場合もあります。
また、日常的なしぐさが多いので、能と比べると見る人にとっては親しみやすいかもしれません。
道具も能と比べると、大胆なデザインをしています。
狂言を演じる役者を狂言師(きょうげんし)と言い、大蔵流、鷺流(さぎりゅう)、和泉流(いずみりゅう)と流派があります。
江戸時代には幕府や各藩に庇護されています。
明治時代にその庇護を失い各流派一度断絶しますが、大蔵流と和泉流は後に再興します。
狂言師の野村萬斎(のむらまんさい)は、俳優としても活躍しています。
また、狂言にはお笑いの要素もあります。
ウッチャンナンチャンのナンチャンこと南原清隆が、コントと狂言を融合した「現代狂言」を行い話題になりました。
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中学生が知っておきたい「歌舞伎」
2017年10月13日
社会, 知っておきたい能・狂言・歌舞伎
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w.sanbongi
中学生が知っておきたい「歌舞伎」
かぶき
歌舞伎の始まりは教科書にもありますが、出雲の阿国という女性が始めたかぶき踊りです。
それが江戸時代に演劇として、庶民の中で発展していきます。
歌舞伎の特徴は大がかりな舞台が組まれ、楽器は三味線(しゃみせん)が中心です。
能のようにお面はつけず、白塗りの化粧(けしょう)をします。
ストーリーも能や狂言ほど制限もなく多種多様で、町人文化として時代と共に変化しています。
教科書にも登場する坂田藤十郎(とうじゅうろう)、市川団十郎などの名優の芸名は代々受け継がれています。
今では、最も権威のある名前とされています。
十二代目はテレビなどで活躍されている十一代目市川海老蔵(えびぞう)の父です(2013年死去)。
海老蔵という名前を受け継いだ人が、次の団十郎になるケースが多いようです。
坂田藤十郎は三代目で途絶えましたが、2005年に四代目坂田藤十郎が襲名されています。
元禄文化でいっしょに覚える人形浄瑠璃で有名な近松門左衛門の作品は、歌舞伎のストーリーにもなっています。
「曾根崎心中(そねざきしんじゅう)」が有名です。
(教科書にも近松門左衛門が心中など現実に起こった事件を基に台本を書き・・・とあります)。
天保の改革により派手な風俗は弾圧され一時衰退しますが、その後回復、昭和まで娯楽の中心でした。
第二次世界大戦後は、映画やテレビの登場により転換期を迎えます。
海外公演や三代目、四代目市川猿之助の歌舞伎を現代風にアレンジしたスーパー歌舞伎が登場しました。
2015年、2017年の演目はワンピース歌舞伎です。
古典歌舞伎に新たな演出を加えた中村屋(勘三郎、勘九郎、七之助など)によるコクーン歌舞伎なども行われています。
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