カテゴリー: 歴史で知っておきたい作品


徒然草(鎌倉時代)ー歴史で中学生が知っておきたい作品


徒然草

徒然草

 

つれづれぐさ

鎌倉時代

兼好法師

 

教科書では、兼好法師(けんこうほうし)が書いた随筆集で、当時のいきいきとした民衆の姿を取り上げたとあります。

『枕草子』と並ぶ日本を代表する随筆で、『枕草子』『方丈記』とともに日本三大随筆とも言われています。

 

徒然草』の作者の兼好法師は、吉田兼好卜部兼好(うらべのかねよし)という名前でも出てきます。

歌人としても知られており、南北朝時代の和歌四天王である「為世門の四天王」の一人です。

30歳のころ出家して、名前を音読みした兼好(けんこう)を名乗りました。

 

「徒然(つれづれ)」は序段の文にも出てくる言葉ですが、「することがなく、退屈」という意味です。

「草」とは、今でいうノートのようなものになります。

243段(序段を含めると244段)で、できています。

鎌倉時代の1330年頃成立したと言われていますが、はっきりしたことはわかっていません。

文学的には、世俗を逃れて山野で暮らした人が書いた作品ー隠者文学(いんじゃぶんがく)と位置付けられています。

また文学においてだけでなく、歴史学においても当時の社会を知る大事な史料となっています。

 

内容は多岐にわたり、無常観(むじょうかん)に基づいて、人生観や人間、自然、社会のことなどが書かれています。

統一性がない主張がされているところもありますが、その自由さが評価されているところでもあります。

兼好法師がお坊さんだったこともあり、僧侶(そうりょ)に関する話が多いです。

中学生は国語で「仁和寺にある法師」を習うかと思いますが、それ以外にも仁和寺に関する話は掲載されています。

ただし『徒然草』が有名になったのは室町時代、江戸時代と言われています。

江戸時代には挿絵付きのものも登場しています。

民衆なども題材になっているため、江戸時代の町人にも受け入れやすかったためと考えられています。

 

 

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平家物語(鎌倉時代)ー歴史で中学生が知っておきたい作品


平家物語

平家物語

 

へいけものがたり

鎌倉時代

琵琶法師

 

教科書では、源平の争乱での武士の活躍をえがき、盲目の琵琶法師によって語り継がれたとあります。

 

平家物語』は鎌倉時代の軍記物語で、信濃前司行長が書いたとされていますが、はっきりとはわかっていません。

軍記物語とは、このころ発達した戦争を題材にした文学で、和漢混交文で書かれているのが特徴です。

後に庶民の間でも「語り物」として愛好され、『平家物語』も琵琶法師が平曲として、語り継ぐことで普及しています。

 

ストーリーは簡単に書こうとすると、ただの歴史の流れを書くことになりますが、実際は仏教的無常観をもとに描かれています。

『平家物語』というタイトルなので、平家の興亡が物語の中心ですが、その後の源義経のことまで書かれています。

 

最初は平清盛が話の中心で、後白河法皇のもと、太政大臣にまでなり、権力を握ります。そして清盛は、福原に都を移します。

源頼朝は伊豆で平家に対し、挙兵します。

水鳥の羽の音を源氏の軍と間違えて、平家が敗れる場面がよく知られています。

清盛は南都を焼いたことなどが原因で病死します。

源頼朝の首を墓前に持ってくるよう、遺言したと書かれています。

次は源頼朝のいとこである源(木曽)義仲が話の中心で、北陸の平家を滅ぼして、京を占領します。

平家は清盛の孫である安徳天皇とともに、四国へ逃げます。義仲は征夷大将軍に任じられますが、公家から不人気でした。

これに対し、頼朝は弟の源範頼源義経を派遣し、彼らが宇治川の戦いで義仲を倒します。義仲は敗死しました。

そして範頼、義経はさらに一の谷の戦い、屋島の戦いで平家を次々と破りました。

屋島の戦いは那須与一が扇の的を射るところがよく知られており、中学でも国語で習うかと思います。

さらに壇ノ浦の戦いでも平家を破り、平家は滅亡、安徳天皇は、清盛の妻に抱かれ、宝剣などとともに入水しました。

平家滅亡後、義経は兄の頼朝と仲が悪くなり、奥州藤原氏を頼りますが、藤原泰衡に攻められ、亡くなります。

 

 

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プロフィール

管理者:DN

愛知県豊橋市三本木町の某個別指導塾・塾長です。

愛知県田原市生まれ、豊橋市育ち。

文学部史学科卒のため、歴史ネタが多くなります。

主に小中学生に指導もしています。

東三河の方で、教室に興味のある方はこちらのお問い合わせフォームより、お問い合わせください。塾ではない形で指導を希望される方も、一度ご相談ください。あなたから新しい指導の形が見つかるかもしれません。

 

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