カテゴリー: 歴史で太字ではないけど知っておきたい用語


国司とはー歴史で中学生が太字ではないけど知っておきたい用語


国司

国司

 

こくし

奈良時代

 

 

教科書では、奈良時代に都から国司が派遣され、郡司を指揮して政治を行ったとあります。

太字ではありませんが、教科書では4回も登場する言葉です。

 

当時の国とは郡をいくつか集めたもので、現代でいう県のようなものです。

郡とは、里をいくつか集めたものです。

そして国司の仕事は、国の民政や裁判を律令制のもとで、行うことです。現代でいう県知事のような仕事です。

国の数は時代によって違いますが、824年に66国2島に固定されています。

郡は約600、里は約4,000あったと言われています。

郡や里にも、国司のようにそれぞれ郡司(ぐんじ)、里長(りちょう)が存在します。この言葉も覚えておきたいです。

 

国司の中にも身分があり、守(かみ)、介(すけ)、掾(じょう)、目(さかん)の四等官に分かれます。

守などの文字の前に地名がつくのが、実際の官職名になります(駿河守など)。任期は6年、後に4年となりました。

国司が仕事を行うところを国衙(こくが)といいます。今でいう県庁や役所のようなところのことです。

その国衙があった場所を国府(こくふ)といいます。郡司が仕事を行ったところは郡衙(ぐんが)といいます。

国分寺は国府の近くに建てられ、国司が管理者になりました。

 

鎌倉時代になり武士の時代になると、国司は名前だけの役職になり、室町時代には、守護が国を支配するようになりました。

戦国時代になると、その土地を支配する正当性を主張するため、再び国司の名前が重要視されます。

有名戦国武将も、守や介のついた役職についています。徳川家康は三河守になっています。

豊臣秀吉の天下統一後は、大名のランクを表すために使われるようになり、再び実際は名前だけの役職になりました。

明治時代に律令制が廃止されたのに伴い、国司も廃止となりました。

 

 

※教科書とは東京書籍の「新しい社会 歴史」になります。

 

 

奈良時代-歴史で中学生が太字ではないけど知っておきたい語句

 

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太政官とはー歴史で中学生が太字ではないけど知っておきたい語句


太政官

太政官

 

だいじょうかん

奈良時代

 

 

太政官とは、律令国家(りつりょうこっか)の中央に置かれた2官の1つです。

もう1つは、神祇官(じんぎかん)です。

古代は祭祀が重要視されていたため、神祇官と並ぶ機関ですが、実質は太政官が当時の最高国家機関でした。

 

当初は、太政大臣、左右大臣、大納言で構成されていましたが、後に中納言や参議も追加されています。

最高責任者は太政大臣ですが、常にいたわけではなく、実質的には何の権限も持っていなかったと言われています。

特例はありましたが、正規に初めて太政大臣になったのは、藤原良房で、後に実質的な摂政にもなっています。

その後、摂政、関白についた人物が太政大臣となり、摂関と太政大臣はセットのようなものになりました。

その後分離がはかられ、摂関家でない人物が任命されることもありました。平清盛は武家で初めて太政大臣になっています。

 

その下は左大臣で、太政大臣が常にいるわけではないので、事実上、左大臣が最高責任者でした。

藤原道長、頼通親子も共に太政大臣にまでなっていますが、左大臣である期間の方が長いものでした。

右大臣は左大臣を補佐する役割でナンバー2の存在です。

ただ左大臣がいないときもあり、そのときは最高位になります。

その下は大納言で、大臣と共に天皇の近くにいて、庶政を議し、天皇の宣下や奏上にあたりました。

当初は4人でしたが、後に2人になり、その代わりに大納言の次の位として、中納言が設置されました。

その後はその時によって定員数は異なります。さらにその下には、参議が置かれました。

 

室町時代になると、単に格式を表すだけの役職名になり、江戸時代には禁中並公家諸法度により、幕府の管理下になります。

江戸時代で太政大臣になったのは、初代徳川家康、第2代徳川秀忠、第11代徳川家斉の3人のみです。

明治維新後も形を変えながら存在しましたが、1885年の内閣制度発足により、廃止されました。

 

 

※教科書とは、東京書籍発行の「新しい社会」を指します。

 

 

奈良時代-歴史で中学生が太字ではないけど知っておきたい語句

 

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プロフィール

管理者:DN

愛知県豊橋市三本木町の某個別指導塾・塾長です。

愛知県田原市生まれ、豊橋市育ち。

文学部史学科卒のため、歴史ネタが多くなります。

主に小中学生に指導もしています。

東三河の方で、教室に興味のある方はこちらのお問い合わせフォームより、お問い合わせください。塾ではない形で指導を希望される方も、一度ご相談ください。あなたから新しい指導の形が見つかるかもしれません。

 

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