南総里見八犬伝(江戸時代)ー歴史で中学生が知っておきたい作品


南総里見八犬伝

南総里見八犬伝

 

なんそうさとみはっけんでん

江戸時代

滝沢馬琴

 

教科書では、化政文化の時代に、滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』などの長編小説が多くの人に読まれたと紹介されています。

 

南総里見八犬伝』は98巻106冊からなる、滝沢馬琴の代表的読本(よみほん)です。

読本とは、勧善懲悪(かんぜんちょうあく)で書かれた歴史的伝奇小説のことです。

108人の英雄を主人公にした中国の『水滸伝』を参考にしたと言われています。

他にも『三国志演義』の影響も受けています。

現代においては、映画化、ドラマ化を何度もされています。ゲームもありました。

またマンガ『ドラゴンボール』のきっかけを作った作品ともいわれています。

 

ストーリーは、姫のお腹から重要な心得「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の書いてある8つの玉が、飛び出します。

その玉を持って生まれた名前に「犬」がつく8人の人物(八犬士)が集結し、没落した里見家を再興していくお話しです。

基本的にはフィクションですが、実際にいた人物や出来事も織り込まれています。

ちなみに、里見家は本当にあった大名家です。

しかし、登場する里見義実(さとみよしざね)は架空の人物ではないかなど、さまざまな説があります。

最後は里見家の8人の姫と結婚し、里見家の重臣となりました。そして、歳をとって仙人となりました。

 

作者の滝沢馬琴曲亭馬琴(きょくていばきん)とも言います。

24歳のとき、戯作者・山東京伝(さんとうきょうでん)の一門になり、戯作者としてデビューしました。

30歳のころから、本格的に本を書くことを仕事とし、1804年の『月氷奇縁(げっぴょうきえん)』が、好評となりました。

そして1814年に『南総里見八犬伝』を書き始め、その完成に28年を費やしました。

その途中、73歳で失明し、執筆ができなくなったため、息子の妻が馬琴から話を聞いて筆記していきました。

 

※教科書とは、東京書籍発行の「新しい社会」を指します。

 

 

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プロフィール

管理者:DN

愛知県豊橋市三本木町の某個別指導塾・塾長です。

愛知県田原市生まれ、豊橋市育ち。

文学部史学科卒のため、歴史ネタが多くなります。

主に小中学生に指導もしています。

東三河の方で、教室に興味のある方はこちらのお問い合わせフォームより、お問い合わせください。塾ではない形で指導を希望される方も、一度ご相談ください。あなたから新しい指導の形が見つかるかもしれません。

 

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